茶道部のススメ~茶道部の活動・入部のメリットなど(前編)~

抹茶

こんにちは!茶人見習いです。卒業・入学のシーズンですね!
これからまさに学校を卒業して、入学・入社で環境が変わる人が多いでしょう。
その中には今までやったことない部活や趣味を始めようという方も多いと思います。
そんなあなたに「茶道部」という選択肢をお勧めします!

実際に多少の興味があっても茶道部の活動について何も知らなければ、始めよう!ってなりにくいですよね。。

本ブログは飲み物全般を扱おうと思っているのですが、茶道人口を増やすことも目的の一つ!
そのため、本記事では

  • 部活選びに悩んでいる
  • 茶道に興味はあるけど茶道部に入るのは不安

という人に向けて、茶道部での活動や入部するメリットなどに関して、
私の茶道部での経験をもとに解説していきます!!

あくまで私個人の経験を元に茶道の部活をメインに書きますが、
これからどこかで習おうと思っている方にも少しは参考になるかと思います!

なお、本記事は熱量のあまり、非常に長くなってしまったため、前半後半に分けております。前半では茶道部の活動について、後半では入部のメリットについて解説しています。よろしければそちらも御覧ください。(後半はこちら

茶道部って何してる?

茶道部にいると必ず、「茶道部って何してるの?」って聞かれます。
当たり前ですが、練習してます笑
とはいえ、「茶道」って言われても何も知らない人からはパッと想像がつかないのもわかります。

茶道は本当にざっくり言ってしまえば「お茶会を催すための最適な方法」になります。
「道」って書くと非常に堅苦しさが出ますが、要はお茶を楽しむための技術といったところです。(流派や個人によっても考え方が異なります。あくまで私個人の考えとしてお考えください)

茶道部では学祭や新入生歓迎、あるいは先輩の卒業を祝ったり、その時々でお茶会を開きます。
普段の部活動ではそれらのお茶会に向けて色々な動きや知識を身に着けることを目的に練習をします。
以下、具体的な練習内容などについて、ざっくり解説をしていきます。

主な練習内容1~稽古(茶席を作る)~

点前

いわゆるお点前、実際に抹茶を点てる一連の動作の練習をします。

はたから見ると決まりきった手順をなぞる練習にどんな意味があるのかよくわからないかもしれませんが、実際には
・どういうスピード感(緩急で)
・どういう意味がある動作なのか
など、色々なことを考え、指導を受けながら練習します。

もともとは手に入れた道具などに合わせて点前を決めていたそうですが、現代では流派ごとに体系化されていて、道具や客に合わせた点前がすでに存在しています。
そのような点前を繰り返し練習することで、いざ茶会を催す時にスムーズに行えるようにします。

これだけ言ってもよくわからないと思いますが、
要はサッカーの試合(茶会)で良い動きをするために、リフティング(稽古)をするようなものだと思ってください。どんな競技や音楽なんかでも一緒ですね。

客の振る舞い

お茶では客としての動きなんかも重要になります。
流派によっても異なるため、決して唯一の正解ではないのですが、
一般的によく「お茶碗って回すんでしょう?」っていう話や「お茶を飲んだら結構なお点前ですねって言うんでしょ?」という話はここらへんに関わってきます。
ちなみに「結構なお点前ですね」という言葉は間違いではないと思いますが、今まで言ったことは一度もありません笑

さてお茶会では、茶会の主催者(以下、亭主)は精一杯客をもてなし、客はそれに礼儀を持って精一杯おもてなしを受けなければいけません。

ここからは個人の考えも含まれ、月並みですはありますが、客としてお茶会に出向くときに一番大事なものは気持ちです。だから、多少作法を間違えても問題はありません。ただ、やはり気持ちは態度にも示さなければ伝わりません。また、主催者の大事な道具を扱うにあたって、うっかり壊してしまうことのないように注意しなければなりません。

そのために、亭主の心遣いに敬意を評して、客としての振る舞いを身につける必要があるのです。

水屋(裏方)

お茶会の裏で、お茶碗を洗ったり、色々と準備する場所のことを水屋といいます。
お茶会を開くために、水屋での裏方としての作業も学ぶ必要があります。

特に部活などで茶会を開く場合、大勢にお茶を出すことになります(大寄せの茶会なんて言ったりもします)。そのときは点前として全員分のお茶を点てることは厳しいため、水屋で別の人が点てたお茶を出すことになります。
そのため、お茶会を開くためには水屋での動きを学ぶ必要があります。

基本的に裏方は茶会に対してある程度の知識があればできて、かつ知識がないとできません。
(稽古場などでは先生や年季の長い人を中心に、他の人が補助するような形が多い)

ただ、どうしても部活の場合、3年(4年)という期限が存在するために、私の所属していた部活でもそうだったように準備片付けを含めて、水屋での動きを分けて学ぶというようなこともあります。

後輩への指導

本来、流派の茶道は、指導することが認められた人が先生として指導を行います。ただ、部活としてやっていく以上、どうしても先輩から後輩への伝達が行われることはよくあります。

稽古場なんかでは基本的に先生が常にいらっしゃるので、ほとんど先生から指導を受けます。そのため、基本的に間違ったことを教わることはほぼありません。(流派や先生、私自身にとってのお茶が必ずしも一致するわけではないと思って、「基本的に」と表現していますが、先生が間違っていると疑っているわけではありません。)
一方、部活で先輩が後輩に伝える際は、指導内容の一部にその人個人の考えが含まれてしまう可能性があります。

ただ、個人的な思い出を言えば、部活では先生がいらっしゃられない日に点前での疑問点などを部の同期と色々議論した上で、先生に質問する、という過程を経られたのは非常に勉強になって楽しかった覚えがあります。

また、後輩に点前を教えることで、自分の点前を振り返ることができたり、後輩から質問された内容について自分なりに考えてみることができたことは、自分にとっても良い影響があったと思います。

主な練習内容2~準備や片付け~

準備や片付けもお茶の重要な要素の一つになります。
こちらは、茶道部でお茶をやる特徴の大きな特徴の一つだと思います。

私が所属していた稽古場では、先生が用意された道具を使って稽古をしていましたが、部活では基本的に部員で道具を準備しなければいけません。
部活の規模や使用する道具によってもかなり変わってきますが、私が所属していた部活では、毎回炭を使って部活をしていたので、準備・片付けともになかなかの重作業でした。

お茶では掃除、各道具の出し方、仕舞い方など、色々と作法があります。
茶の湯では道具を大切に扱うことも大切な要素です。大切な道具を最も良く扱うために最適な手順として考えられたもので、やはりお茶会を開く際の大切な要素になります。

主な練習内容3~お茶に関する勉強をする~

なんだかんだ言って、これに集約されるといっても過言ではありません。
確かに点前や客の動作・手順の練習は必要ですが、ただ形だけ真似るだけでは意味がありません(もちろん真似を繰り返すことで学ぶこともありますが)。

点前の動作も、客としての動きも、歴史や背景などを知ることでより深みを持ちます。

最初は、部活や稽古場で出される道具やお菓子の名前や由来、掛物(お茶会の際に床の間に掛けられる掛け軸のこと)の言葉の意味などを先輩から教わり徐々に教わっていきます。最初はその量に不安になるかもしれませんが、心配する必要は全くありません。しっかりと練習していたら、気づいた時には知識も加速度的に増えていきます。

部活としては更に勉強会などで積極的に知識を習得する所がある一方、そこまで重視されない場所もあります。
私が所属していた部活では、お茶会で聞かれた時のために、使用している道具の名前などから教えられます。お菓子や花の名前も都度先生から教わっていて2, 3年になったことにはそれとなく覚えている、といった感じでした。
私自身としては徐々に物足りなくなっていったので、色々な本を読んで勉強してました。

主な活動内容4~茶会を開く~

何度も言ったように、茶道の稽古の目的は茶会を開くことです。
茶道部でもそういったお茶会を開きます。

  • 新入生歓迎の茶会
  • 学校ごとに定期的に行われている茶会
  • 季節行事に合ったお茶会(七夕やクリスマスなど)
  • 先生のお茶会のお手伝い
  • イベント事での呈茶席(お茶席というよりも、ふらっと立ち寄った人にお茶を振る舞うような形)

など、学校によって様々です。どれも季節感を意識した茶会でとても楽しいです!

私がいた茶道部では、一回生がお茶を始めてから1年が経ち、初めて主体となって席を作る「一回生茶会」や、地域の茶道部を集めて交流を兼ねたお茶会を開くというイベントなどもありました。

まとめ

本記事では茶道部の活動について簡単にまとめました。
茶道部について、色々と書きたいことを書いていると想像以上に長くなってしまったため後半に続きます。後半ではメリットについて簡単に説明しておりますので、是非そちらも御覧ください。

後半はこちら

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